更新日:10年5月11日
原価公開の着手

 とある夜、あまりに眠かったので妻に、「腹痛がする・・・ご先祖のたたりだ」
とウソをついて食器洗い担当を代わってもらい、眠りについた。
しばらくすると、妻がいつにない優しい言葉で「大好きなパインジュース持って来たよ」
と、耳元で囁くので、思わず500mlを一息もつかずに飲み干してしまいました・・・
「おや?お腹は絶好調ね!?」
こうして次の日の朝食当番に任命され、5時起きの運命を辿るのでありました。

この出来事を踏まえて、私は断言します。

原価公開の極意とは、正直であること。
これを曲げれば曲げるほど、自分に不利益が生じる

こう宣言して、原価公開への挑戦が始まりました。

お客様と膝を突き合わせ、まず最初に行ったのが原価公開のメリットとデメリットの説明。
原価公開に限らず、建築には常にメリットとデメリットが存在します。
その中でも原価公開の良い所は、デメリットを隠す必要がないこと。
隠しても利益が上がる訳ではありませんから、すべて正直に話せます。
ウソが下手すぎる私にとって非常にやりやすい環境でした。

原価公開にご理解をいただき、いよいよ間取りの打合せに入るのですが、
良い間取りを創造する際に重要な要素とは・・・
勿論お客様の話を良く聞くという事なのですけれども、
理想を聞くよりもまずは現状をできるだけ詳しく教えてもらうことが先なのです。
人はそんなに大幅に変われるものではありません。
デザインは斬新なものを取り入れても問題ないのですが、
例えばこれまで畳に横になってくつろいでいた生活を
いきなり高級な椅子のみで姿勢良く生活してゆくとけっこう疲れると思うのです。
理想の中に旧来のスタンスを取り入れておく事、結構重要ですよ。

それと収納の量。
現在の物量で想定した方が良いでしょう。
引越しの際に余計な物は捨てられるのですが、やはり人は急には変われません。
少しずつ物の量は増えてゆき、現在と同じ量に至るまでそんなに時間はかからないパターンが大半でした。

それともう1つ、現実味のないスペースはムダになりかねないので注意です。
建物は値段が高いので、広すぎると総額がかさみます。
普段はあまり使わないスペースは極力小さめに設定すれば、他に予算が回せますね。
例えば・・・ほとんど使わない客間、広すぎるポーチ、広大なデッキやバルコニー、
逆に狭すぎるユーティリティもいつの間にか物置になってしまいがちです。
勿論それが夢だったり、必要であれば建築会社は喜んで作りますが、
なにはともあれ思い立ったらシュミレーションをしてみた方が良いと思います。
実際使いこなせるかどうか、金額が金額なだけに真剣に取り組んでも損はありません。
時には自分の欲求に勝って抑えることも、良い建物を作るコツだと思います。

とまあ、こんな感じで間取りの打合せは進んでまいります。
アドバイスはいろいろありますが、最後に決めるのはお客様。
私の感性をゴリ押しすることはありませんので、
打合せはいつも楽しく時間が過ぎてまいります。



次回はデザインに関してのお話をさせていただこうと思います。また見てやって下さい。





ちなみに・・・・・冒頭お話しました朝食当番の際のメニューは・・・バナナとライスにしてやりました。
トモユキブログ
10年5月11日
原価公開の着手
10年4月12日
原価公開への挑戦
09年11月9日
都市計画について
09年9月30日
下水道引込と価値
09年9月15日
今日からブログを始める
トモユキブログトップへ戻る

ブログトップへ戻る
茨城県知事免許(7)第3559号 建設業許可(般-17)第20357
つくばランドエステート株式会社
〒305-0035 茨城県つくば市松代2-7-2
029-855-1900(TEL) 029-851-3211(FAX)