家の点検10項目
定期的な点検や補修を適切に実施することは、
家を長く保つ最低限の条件である。
しかし、実際には点検をしない建主や住宅会社は少なくない。


建物内外を10程度で見回って「点検終わり」―――。
こんな住宅会社も珍しくないという。

不具合を早期に発見して適切に対処、補修できれば、家の強度・耐久度などが強化される場合もある。
現況の記録は、点検では必要と考えたほうがいいだろう。

高気密高断熱住宅の結露など、住まいの方がトラブルを招く場合もあるので、日常生活習慣も最初に、業者にチェックしてもらう。

点検のポイント
ひび割れや不具合は必ず、ゲージスケールなどを使って割れ幅や長さを数値で具体的に記録する。
更に記録写真は、スケールなど目盛りが写ったものとひび割れや不具合の位置がわかるものと、最低限でも2種類は必ず撮って置く。
定期的に集めた計測値や記録写真で比較することで、不具合の進行に早い段階で気付ける。

点検1 屋根
建物から少し離れた位置や上層階の開口部などから、屋根材の状況を必ずチェック。
塗装の劣化や破損、ずれなどがないかを確認する。
気が付くのが遅れると、雨漏りなどのトラブルにつながることもある。
さらに、近隣の建物や樹木にも注意を向ける。
日射量や雨がかり量などに影響を与えて、屋根材の劣化や破損の誘因になっている場合もある。

点検2 外壁
日当りのいい外壁は紫外線による劣化が進みやすい。日当りが悪い壁では、コケやカビが発生したり、あらわしの木部などで腐食が生じたりしやすい。外壁のひび割れが雨漏りにつながったり、コケやカビの発生が断熱不良の兆候だったりするケースも少なくないので点検時に状況を細かくチェックする。

壁面のチョーキング現象など触って白くなった指先も一緒に写すとわかりやすい。

点検3 開口部
開口部や貫通ダクトの周囲は、雨水が浸入しやすい個所で、シーリングが切れていないのかを確かめる。
シーリングを打っていても一部にすき間が残っているなど、施工品質の悪さが後で雨漏りにつながった例もある。湿式仕上の外壁では、建物の揺れなどサッシ四隅付近にひび割れが生じやすいので要確認。

点検4 雨樋
雨樋が落ち葉などで詰まったり、一部が破損していたりするとあふれた雨水が思わぬ個所にかかり、雨漏りの原因になることもある。雨樋の接合部に生じたずれも同様だ。敷地内や近隣の樹木の位置によって落ち葉が溜まりやすい個所ができるので、気をつけなければならない。

点検5 バルコニー
雨漏りトラブルでは、バルコニーが侵入個所になるケースが少なくない。特に注意しなければならないのは、手すり。板金接合部や飾り窓の隅角部、部材劣化ですき間が生じていると、雨水の浸入を招く。
サッシ下枠と防水層の立ち上がりとの取り合い付近も、雨漏りを招きやすい。

点検6 基礎外周
犬走りも一緒に確認。
ひび割れの有無を確認し、見つかった場合はその状況を具体的に記録する。
半年から1年程度をかけて、一定の間隔で数値を測ると不同沈下の進行に気が付く。

点検7 塀・擁壁
建物だけでなく、敷地周囲の塀や擁壁も必ずチャックする。
基礎などと同じく、ひび割れや破損が敷地の不同沈下を示している場合もある。

点検8 小屋裏
点検では、住まい手が日常生活では気が付きにくいところこそ、目を配る。
普段は見えない個所が特に重要。必ず小屋裏に上がって、まずはシミ跡やカビなどが生じていないかを確認する。シミ跡があっても、雨漏りとは限らない。天井板上面の断熱材がずれていたために断熱欠損で結露が生じる場合もある。見た目の先入観を持たず、様々な角度から調査する必要がある。
小屋組みの接合金物の緩みも必ずチェックする。

点検9 内装
壁や天井にシミ跡やカビなどがないかを確認する。シミ跡が雨漏りか結露かを判断しにくい場合もある。
それぞれ対応が異なるので、先入観は禁物である。
壁面は構造体の歪みや不同沈下などの影響が表れやすい。
クロスが裂けていたり、シワが寄ったりした場所がないか、建具が開閉しにくくなっていないかを調べる。

点検10 床下
床下の点検も住宅会社の品質が表れる個所だ。必ず潜って、湿気やカビなどの有無を確認する。
目視だけでなく、においや皮膚感覚などの五感で確かめる。
シロアリの蟻道や木部の腐食も念入りに調べる。床下配管の接合部などが緩んで漏水が生じる場合もある。

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