●土地建物を買う時のチェックポイント |
●土地建物を売るときのチェックポイント |
●土地建物を買い換える時のチェックポイント |
●買い換えの手続きの流れ |
1.土地建物を買う時のチェックポイント
土地
広告に記載してある項目ではまず、物件の所在地や交通の便、敷地面積、価格の情報などを見ます。次に用途地域や地目、建ぺい率、容積率、土地の現況などをチェックします。市街化調整区域の場合は特に、建物が建てられるかどうかも重要なポイントです。
現地に出向いて確認したい点は、次の大きく3つがあるといえます。
立地条件に関するもの |
交通の便・各施設までの距離と所要時間・日照通風騒音等・危険場所や嫌悪施設の有無・上下水道や電気ガス、道路の舗装状況や街灯の整備状況等 |
敷地に関するもの |
敷地の形状・接道状況・地質地盤状況・擁壁の有無、強度等 |
法律上の規制や権利関係 |
市街化区域か調整区域か・用途地域による制限・建物の建ぺい率、容積率土地の所有者、抵当権者等(不動産業者、各市町村役場の都市計画課、法務局の登記簿で確認できます。) |
建物
建売住宅・中古住宅の場合、敷地と建物の両方をチェックしなければなりません。建物の場合特に重要な事は、建物が違法建築で無いか(
建築確認通知書)、
住宅金融公庫の融資が受けられるか等を確認します。その上で建物自体の使いやすさを検討しましょう。未完成の住宅では、多少の間取や仕様の変更が出来るという利点があります。間違いの起こらないように建築確認が済んでいるかどうかを確認して、問題点・疑問点を業者に問い合わせることが重要でしょう。
建築条件付土地
建築条件付土地とは、「
売買契約を結んでから一定期間以内に、指定した業者と建築請負契約を結ぶ」という条件で売られる土地のことを指します。
入居、引渡しまでに時間はかかりますが、建売住宅と違って生活に合わせたプランの変更が出来るメリットがあります。
2.土地建物を売るときのチェックポイント
業者との契約
土地や建物を売却したい時、自分で買主を見つけることは一般的には難しいと考えられます。そこで普通は不動産業者に仲介(=
媒介)を依頼することになります。
不動産業者に媒介を依頼するときには、媒介契約を結びます。媒介契約には、
専任媒介契約・
専属専任媒介契約・
一般媒介契約の3つがあります
契約の種類 |
売主 |
業者 |
専任媒介契約 |
1社へ依頼、買主を探して良い |
2週間に1度の報告 |
専属専任媒介契約 |
1社へ売却の全てを依頼 |
1週間に1度の報告 |
一般媒介契約 |
複数の業者へ依頼 |
|
媒介契約書には、物件の概要、媒介契約の種類、物件の売り出し価格などを記載します。専任媒介、専属専任媒介の契約期間は通常3ヶ月ですが、合意があれば契約の更新をする事が出来ます。また、自動で契約の更新を行う場合も有ります。
また、買い手が見つからなかった時、業者が買い取ってくれる事を約束する特約や、買い換えの場合に、売却が出来なかったときは新しい物件の購入契約を破棄する事が出来るなどの特約をつけることもあります。
土地の価格
土地を売りに出す時、売主には、だいたい幾らぐらいで売りたいという希望価格があるでしょう。売主としては、出来るだけ高く売りたいのは当然ですが、土地の価格は、基本的には相場に従って決まってきます。
そこで普通は、不動産業者が土地の価格の査定をします。業者は、周辺の土地の取引事例や、
地価公示価格、
路線価などのデータを照らし合わせて金額を算出します。その金額をもとに、売主が売り出し価格を決定します。この価格が広告などに掲載されるわけです。そして、最終的には売主と買主との交渉で売却価格が決まるわけです。
なお、不動産鑑定士に鑑定を依頼することもありますが、鑑定料はかなり高額ですので、広大な土地を相続した場合などに限られるようです。
地価公示価格・・・ |
国土庁が毎年1月1日現在の地価を調べたもの。 |
路線価・・・・・・ |
国土庁が毎年7月1日に地価公示価格や取引実態などを総合して決定する地価。相続税や贈与税の算定基準となる。 |
建物の価格
土地と違って建物は、建築されてから年数が経てば経つほど、商品としての価値はなくなっていきます。リフォーム等、手入れの行き届いた建物の価値は高く見られることがありますが、手入れが悪かったり、傷みがひどかったりすれば、価値は低くなります。
3.土地建物を買い換える時のチェックポイント
売買のタイミング 住宅の買い換えをする場合、現在住んでいる住宅を売却し、その売却代金を新たな住宅の購入資金に充てるケースがほとんどでしょう。そこで重要になってくるのが、「
売り」と「
買い」のタイミングです。
また、新しい家を買う前に現在の家が売れてしまうと、引越し先が無くなってしまいますし、逆に、新しい家が決まっているのに、売却がうまくいかず、泣く泣くあきらめるということもありえます。ですから、やはり最初にしっかりとプランニングし、「売り」と「買い」を計画的に進め、タイミング良く両方の契約を実行することがポイントになります。
新たに購入する住宅が未完成の新築住宅の場合、契約日と入居可能日(引き渡し日)との間が数ヶ月から1年程度です。この期間を考慮に入れて、入居可能日以前に現在の住宅を売りに出す必要があります。
買い換え特約 現在のところ、一戸建て住宅もマンションも新築の分譲が活発に行なわれているので、中古住宅の売却は比較的困難な状況と言えるでしょう。新しい住宅の売買契約を結んでしまったのに、古い住宅が売れないということもありえます。
このような場合に備えて、売買契約書には「○月○日までに本物件が○○○○万円以上で売却できなかったときは、本契約を解除し、売主は買主に対して受領金の金額を直ちに返還する」というような、
買い換え特約の条項をいれておきます。
また、「買取り保証」などと称して、決められた日にちまでに古い住宅を売却できなかったときは、業者が買い取る(下取りする)という条項を媒介契約に入れておくケースもあります。
ただしこの場合、業者の買取り価格は、売主の売却希望価格より安くなるのが普通ですので、出来れば事前に買取り価格を決めておいて、媒介契約書に明記しておくと良いでしょう。